□親鸞聖人750回大遠忌記念 本願寺展を拝観して(馬場 陽子) |
|
|
宗祖親鸞聖人750回大遠忌記念「本願寺展」(親鸞と仏教伝来の道)が、九州国立博物館で開催されており、仏教婦人会の研修旅行をして、11月1日と2日、21名の参加で、見学して来ました。車中は、ガイドさんの、ユーモア溢れる案内に、笑いが絶えることもなく、なごやかな雰囲気でした。ご住職様の、「本願寺展」のレクチャーもあり、益々見学が楽しみになりました。国宝4点、重要文化財132点などと、二度と見られない「国宝」ばかりで、感動、感動でした。特に強く心に残った物として、親鸞聖人様の直筆の、観無量寿経註、阿弥陀経註、中でも、親鸞聖人様影像(熊皮御影)は、思わず手を合わせてしまう程の荘厳さでした。蓮如様の歎異抄の最古の写本、御文章草稿の場では、流麗な文字に魅了されて、二度も三度も戻っては、目に焼きつけました。今回の研修の第一の目的である「本願寺展」では、貴重な物ばかりなので、より多くの人に見てほしいと思いましたし、浄土真宗の素晴らしさと、門徒である事のありがたさを改めて再認識し、このたび見学する機会に恵まれて、ほんとうに幸せです。
二日目は、妙好人で知られている武丸正助さん、ゆかりのお寺、浄蓮寺様(宗像市)に、おじゃまして、正助さんのお話しを伺いました。病気になられたお父さんを、十八年も献身的にお世話をされた事、どこに行くにも、お父さんを背負って行き、夜になると自分の若い体でふとんを暖めて、お父さん、お母さんに掛けてやり、自分は、そのそばでゴロ寝をしていた話、人を差別せず、礼儀正しく、何より大変神仏を敬い、思いやり深く、いつも感謝の心を忘れなかった、すがすがしい生き方の人だったそうです。正助さんの数々の行いの中には、日ごろの生活の中に、浄土真宗の教えの大切さを示されていたのだと思います。
|
|
|
|
|
今日本では、悲惨な事件が毎日のようにマスコミで報道されている現状です。正助さんの親孝行と人類愛はともすれば自分を見失いそうな私達にとって、日々の暮らしの中での大切な物を教えていただいたような気がします。私も、まず、自分で出来る事から、思いやりと感謝の心を忘れず、毎日を生きて行かなければと思いつつ、浄蓮寺様を後にしました。
昼食後、飯塚市の筑豊の炭鉱王、伊藤伝右衛門の本邸見学でした。敷地約2300坪(部屋数25)という広大な屋敷です。まず大きな門に驚きました。歌人柳原白蓮が十年間、伝右衛門の妻であったため、贅を尽くした部屋の装飾には、目を奪われました。珍しいものには、帯を細く裂いて、壁としている装飾壁は、さぞかし上等の帯であったろうと思われる切れ端が、所々に見えて贅沢さが伝わりました。庭も素晴らしく、見るもの、聞くもの、圧倒された一時間余でしたが、人でごった返す広い邸内を案内して下さったのが市民ボランティアの方々、現在63人が活躍されていて、伝右衛門の人柄や、妻で歌人の柳原白蓮との、出会いと別れについて語ってくれました。飯塚市の良さを広める役割を担うボランティアの方々に町おこしのパワーを感じました。
|
|
|
|
|
|
なもあみだぶつの御縁で結ばれた、仏教婦人会の研修旅行でしたが、二日間で沢山の事を学びました。旅行のお仲間との御縁を喜び、これからもご聴聞を重ねて行こうと思っております。尚、このたび、御住職様、坊守様とご一緒出来ました事を心より感謝しております。ありがとうございました。 |
|
|
|
|